排気カム流用とノーマル&マルハカムプーリについて

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今更ですけど、排気側カムを吸気側に流用するネタ。
2ndエンジンが未だスタンドに載ったままなので、コレを使ってバルタイやプーリーの角度などを確認してみました。
ただ、3rdエンジンは修正面研、2ndは0.8mm面研していますから、そのままの数値を使うわけにはいきません。
段取りを少し考える必要があります。

さて、まずはノーマルデータから。

BPエンジン(NA8C)バルブタイミング
・ インテーク 5°BTDC(360CA)~48°ABDC
 作用角:5+180+48=233°
 バルブタイミング:233/2-5=111. 5°
・エキゾースト 56°BBDC~14°ATDC
 作用角:56+180+14=250°
 バルブタイミング:250/2- 14=111°
 
 オーバーラップ:5+14=19°

とりあえず、ノーマルカムを組み付けて、エキゾースト側を合わせます。
ノーマルと同じ「111°」にバルタイを調整すると、スライドプーリーは「3」 目盛り進み側となりました。
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ちなみに1番長い赤線と黒い部分のポッチを合せると、ノーマルプーリーと同じ位置になります。
ただし、これは排気側に使った場合に限っての事で、吸気側で使う際は「3」 目盛り遅らせて固定すればノーマルプーリーと同じノックピン位置になります。(下記に詳い説明あり。)

という事は、0.8mm面研ヘッドでインテーク側のバルタイをノーマル値にセットした後、「3」目盛り遅らせば3rdエンジン(面研なし) でバルタイを再現できる訳ですね。
別の見方をすると、ヘッドを0.8mm面研磨すれば、バルタイがクランクアングル(CA) で6°遅れるという事になります。

では次に、排気側カム(クラセンにささる部位を切り落としたもの)をインテークにセット。
「3」目盛り遅らせる事を考えて、先にプーリーをある程度進ませてカムに取り付け。
#1シリンダーの圧縮上死点で、カムヒールはIN・EX共外に向いていますから、 その辺りを見つつ適当にタイミングベルトをかけます。

測定するといきなりノーマルと同じ111.5°という数値が!
なにか運命めいたものを感じ、測定終了です(笑)
写真で見ると以下のような位置になります。
「3」目盛りよりほんの少し進めた位置なので非常におしい(笑)
センター位置に目盛り戻し、ノーマルヘッドにセットするとバルタイは112°くらいになりますかね。
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ノックピンの位置。
ノーマル位置(真上)から120度遅れ方向になります。
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ベルトはプーリーの遅れ側に「7」コマずらします。 
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結果、 排気側カムと基準位置に合わせたマルハスライドプーリーを使うと、 ノックピン位置変更とコマの掛け換えで約112°のバルブタイミングになる、という事がわかりました。

 

参考値
エキゾーストカム流用 ・ バルブタイミング:112°のケース
・ インテーク 13°BTDC~57°ABCD
 オーバーラップ:13+14=27°

ノックピン位置は時計回りに164°先で真上位置。 
120+47(7コマ)-3(面研分)=164°


以降は、上記記事をUPしたあとのハナシ。
マルハプーリーをノーマルカムプーリーと入れかえて使う場合、注意すべき事項が出てきました。


装着に備えてスライドプーリーを分解清掃し、純正位置で固定してまじまじと見ていると、どうも違和感が。
「E」マークが上端になる位置はノックピンと同一線上にあって問題なかったのですが、「I」 マークを上端に持っていくとノックピン位置とずれている様に見えます。

レンチを置いて適当に確認してみる。
「E」マーク位置はOK。
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「I」マーク位置はノックピン位置がずれています。
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これだと、プーリーを「ノーマル位置」に固定しても、吸気側カムのノックピンが進み方向にずれ、 バルタイがノーマルスプロケと同一とはなりません。
もしかしてノーマルスプロケのノックピン位置はわざと角度を変えている?と気になったので調べてみました。
既に周知の事実なかも知れませんが、まあネタという事でお願いします。
ノーマルスプロケと360度分度器を重ね、まずは「E」位置を0°に合わせます。
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次に「I」位置を見ると、外周に刻まれた溝は123°を示しているではありませんかっ!
(溝とノックピン位置は同一線上です。)
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「E」を基準に進みと遅れ方向120°の線をそれぞれ引いてみます。
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それを時計方向に120°回転。
大雑把ですけど、「I」溝中心に白線を引くと、明らかに角度が違います。(赤線-白線は 3°) 
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私の所有する(ロットの)マルハスライドプーリーのノックピン位置は、「E」を基準に
360°を3等分した120°で設定されているといって間違い無いです。
デザインとスライドありきなので問題なしとしたんでしょうかね?
しかし吸気側に使うとノーマルバルタイでは無くなります。

という訳で、マルハスライドプーリーを吸気側で使う際は「3」目盛り遅らせて固定すれば、 ノーマルバルタイを設定出来るという結果となりました。
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ノックピンと同一線上です。
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また、「Z」方向のノックピン位置は「E」 位置より反時計回りに242°でしたから、排気側カムと
ノーマルプーリーを使った場合、ノックピンとコマの掛け換えで約114°のバルブタイミングに
なります。
まあ、排気側カムを流用する際、スライドプーリーを用いて希望のバルタイにきっちり調整すれば、 今回の記事を全く気にする必要はありませんけどね(笑)

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NAヘッドの面研 (2ndエンジン製作抜粋) 

面研
面研量を指定する為、圧縮比をどのあたりにするかまず決めます。 

圧縮比は以下の式で求めます。
・1気筒排気量 ÷ ピストン上死点時燃焼室容積 + 1 = 圧縮比

面研前の燃焼室容積を測ると、50.6ccありました。(1気筒目)
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BPの1気筒排気量は460cc。

ガスケット厚は0.08cm。容積は約4.326cc。
NB2ピストンはブロック上面より、0.053cm下がっています。
その分の容積2.866ccをガスケット容積に加えると、約7.2ccとなります。

ピストントップ容積は4気筒平均で7.44cc。

以上の数値を上記式に当てはめると、現状でそのまま組んだ時の圧縮比が分かります。

460 ÷(50.6[燃焼室容積]+7.2[ガスケットとピストン下がり分]-7.44[ピストントップ容積])+1=10.1[圧縮比]

圧縮比を10.5にする為の燃焼室容積は
460÷(10.5-1)=48.42 cc

ガスケット容積を引き、ピストントップ容積を足すと
48.42-7.2+7.44=48.66cc

燃焼室を48.66ccにすれば10.5の圧縮比が得られます。

BPヘッドは1mm面研すると約4.8cc減るそうです。
最初に測った燃焼室容積50.6ccから目標容積を引くと1.94ccです。
4.8ccで割ると0.4mm研磨で10.5の圧縮比になります。

加工後の測定で、圧縮比が10.5を切ってしまうとちょっとショックなんで(笑)余裕を見て0.5mm面研にしようと一旦は決めた。 
しかしその後、まー色々雑念が出てきて(笑)0.3mmプラスして0.8mmの面研量を最終的に指定。 

数日後届いたヘッドの燃焼室には、面研の際にできたエッジが結構ありましたので、それを削って滑らかにしてから容積測定しました。 
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最終測定値
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表の説明を少し。
・ボア
BPのノーマルボアです。

・ブロック上面~ピストントップ
ピストンを上死点にセットしても、ピストン上面はブロック上面とツラが合わず、少し下がった位置になります。
ダイヤルゲージで測ると0.05mmほどありました。

・ピストン下げ量
ピストントップの容積を測る為、任意の寸法分ピストンを下げておきます。私は6mm下げました。

・測定油総量
単純にピストンを下げた量から、そのシリンダーに入る測定油の全容積を計算したものです。

・注入油量
ブロック上面にアクリル板を置き、注入した測定油の量です。

・ピストントップ容積
測定油総量から注入油量を引いた数値です。

測定の結果、圧縮比は10.7となります。