アクセルオフでの回転落ち

前回行ったISCVの設定で走行状況を変えて走行していましたが、案の定不具合が出てきました。

1.冷間~暖気運転中、アイドル回転数が落ちない。
アクチュエーターが Min Out に張り付き (27くらい)AimRPM まで回転を下げる事ができない。

2.空ぶかしでストール。
完全暖気後のアクチュエーター値の動き ・・・ アクセルをあおる→ Initial Positionになる。(非PID制御時になる値なのでこれはOK)
アクセルを抜く→ Min Out値までアクチュエーターが閉じ、回転が落ちきってストールorz

空ぶかしの時、アクセルを閉じた瞬間にMin Out値になる事から、出来るだけアイドリング時のアクチュエーターPOSに近い値にMin Outを設定していました。
こうするとアクチュエーターの開きを固定でき、回転落ちを防げたんです。


しかし、走行状況(昼・夜、走行時間による水温変化等)でアイドル時のアクチュエーターPOS値が変わり、特にオルタネーター負荷でアクチュエーターPOSが開き気味の時に回転落ちが顕著です。
(AuxOut8がラジエターファンで、Duty97%でON状態)
1125_4

 

上記1のケースでは、Min Out値をもっと小さい値にして、アクチュエータPOSに制限をかけないように設定しないといけませんが、そこまでPOSを下げてしまうと、ストールする状態は逆にひどくなるというジレンマが。

あと、Normal PositionとMin Outは互いに影響しあうものなんだろうか?と考えると、それもちょっと違う気もします。


で、フルコンの先生方に色々教わって、適切に制御出来たログがこちら。
1125_3


アクチュエーターPOSは落ち込むことなく、回転も徐々にAim RPMになっています。

そこにはMin Out値は見出せませんので、 またもやワタシの認識が間違っていたという事で...。


結局、Min Outを上記1のケースを実現する値まで下げ、Initial& Normal Position 値、PIDパラメーター値を変更しています。


ここまでの経緯などがあるので具体的なところは書けませんが、アクセルオフ時にMin Out値になるのは、アクセルONで上がった回転数に対し、設定したゲインで AimRPM に合わせるべく制御されていたようです。(回転を下げるため閉じ方向に)
で、Min Outで閉じ方向を制限されると。


アイドリング時のアクチュエーターPOS値は、ログを見る限り水温等によって変化するように思いますので、適正値はまだ探る必要がありますね。

以上、決定版と書きながら、実はそうではなかった件の顛末でした。
ああ、恥ずかしい(笑)

 

【Accel Enrichment】 加速増量補正

【 Fuel Accel Sensitivity 】
テーブル数値は、 Accel Source の変化率に対し、増量補正する度合いを設定します。
(X軸:回転数 Y軸:Efficiency Point) 

数値を大きくすると、アクセルの踏み込み量が少なくても大きな補正値が適用され、加速増量のための燃料が多くなります。 
(変化が小さくても感知する→敏感) 

数値を小さくすると アクセルの踏み込み量に対しての補正値が小さくなり、加速増量が入りにくくなります。
(変化が大きくないと感知しない→鈍感) 


以下、ECU manager のヘルプより。
デフォルトテーブル値 ↓
        RPM 0 1000 2000 3000 4000 5000
Eff% 100 | 0   0    0    0    0    0
           80 | 0   0    0    0    0    0
           60 | 0   0    0    0    0    0
           40 | 5   4    3    2    1    0
           20 |10   8   6    4    2    0
             0 |15  12  9    6    3    0

 

【 Fuel Accel Clamp 】
テーブル数値は、加速増量される燃料量で、IJPU%です。

IJPUが「15」msecの場合、ここの値が「50」なら、15×50%で7.5msecとなります。
加速増量の補正値(量)は  Fuel Accel Sensitivity で設定されていますが、エンジンの回転数に応じて補正量の上限を決める値が Fuel Accel Clamp になるので、制限=Clampという表現になっているようです。


以下はECU manager のヘルプより。

Accel Clamp 調整のヒント 】
注意:加速燃料補給を調整する前に、燃料メインテーブルを完全に調整する必要があります。

この表の値を設定するには、最初に「Accel Sensitivity」を「50」の標準値に設定し、「Accel Decay」を標準値の「5」に設定します。

目的のRPMサイトを選択し、サイトに合わせてエンジンRPMを調整します。

スロットルを操作しエンジンレスポンスをチェックします。 

Accel Clampを調整し、テストを繰り返してください。また、異なる "Accel Decay"値も試してみてください。

スロットルを軽く動かしてエンジンの反応を確認し、「Accel Sensitivity」も調整します。

加速燃料補給は、通常は4000RPM以上は必要ありません。

デフォルトテーブル値 ↓
RPM  0 1000 2000 3000 4000 5000
     40  30    20    10     0     0