アイドル制御

 

設定はmotecと少し違い、補正の項目はコッチの方が多いです。
とはいっても積分ゲインの項目がありません。
 

 

デフォルト値。入力の最大値は共に「5.0」。

 

アンチストールゲインテーブル。最大「25」。
目標アイドル回転数を150r.p.m.下回ると反映されるみたいです。

 

始動ステップテーブル。最大「25」
エンジンがかかるまで設定数値分ISCを開いて空気のバイパス量を増やします。
エンジン回転数を検出してから3秒でフェードアウトします。
クローズドループモードでは反映されないかも知れません。

 

 

クローズドループ制御の前に
まずはオープンループでISCのベースポジションを設定してから、クローズドループ制御に切り替えるという手順を踏みます。

ISCモードをオープンループにして、水温毎の目標回転数になるように数値を入れます。

 

暖気補正テーブルは仕上がっている前提です。

 

 

冷間始動テーブル

エンジン始動時のつながりを把握しやすくしてみた。

( )内はmotecでのパラメーター名称です。

 

MX5デフォルト値

 

始動前(First Injection)

 

クランキング補正(Cranking Comp)

400r.p.m.以上になったらカウント。ポストスタートと重複する。

 

始動後補正(Post Start Comp)


 

暖機補正(Eng Temp Comp)

 

LINK HELPより引用

 

補正値のみを抜き出し

 

 

入出力設定

デフォルト設定からの変更履歴など。

 

アナログ入力
左:デフォルト 右:変更後
 

 

基板実装のMAPセンサー(AN電圧3)を割り当てたまま、別で用意したMAPセンサー(DENSO)をMAFメーター(AN電圧4)に割り当てると、AN電圧3が優先されて負荷軸に反映されません。

・AN電圧3をOFFにして、Calテーブル1にDENSOセンサーの出力テーブルを書き、AN電圧4に設定。

・AN電圧5には別置きのA/Fセンサーを入力。

・ワイドバンドO2センサーで制御するので、AN電圧2(NB O2)をOFF。

 

 

欠歯モードのトリガオフセット

さて、前回はクランク・カムともホールセンサー、クランクセンサー(REF)はマルチトリガ、カムセンサー(SYNC)は1歯/720° というハード構成でのTDC認識について書きましたが、マグネットセンサーでREFに欠歯があるタイプはどうなるのか、実際に波形測定する機会がありましたのでいろいろ確かめてみました。

マルチトゥース/欠歯モードでのトリガーオフセットについては、LINKのヘルプに以下のような説明があります。

・TDC1に達する前にギャップがセンサーを通り過ぎる場合は、オフセットの数値を負の数(マイナス)に設定します。
・TDC1に達した後にギャップがセンサーを通り過ぎる場合は、オフセットの数値を正の数(プラス)に設定します。

何度読んでもワタシには理解できなかった(笑)

実際に波形を測定しつつ、LINKの出力から正しいトリガオフセットが求められた後、改めて読むと「ああ、そういうことか」となったので、ワタシなりの解説を書いておきます。

 

ハード構成
REF(クランク)トリガーホイール
・36-1歯(マルチトゥース/欠歯)

SYNC(カム)トリガーホイール
・1歯/720°

センサータイプ
REF・SYNCともマグネットセンサー(電磁)

PC LINKでの設定はこんな感じになりますかね。

 

オシロ波形を見つつ、1番インジェクターの噴射タイミングからトリガオフセット値を求めた結果、
Syncモードがカムパルス1x場合、SYNC信号直後(角度等は関係なし)のREF欠歯(欠歯波形直後の+→-ゼロクロスポイント)を1番のTDCと認識するようです。

そして、トリガオフセット値は、ECUが1番のTDCとしたREF欠歯波形から1番の圧縮上死点までのクランク角度です。

 

 

これで以下の事項を確認すればオシロが無くてもオフセット値を求められるかと。

クランクを1番圧縮上死点(TDC1)にセット、クランクトリガーセンサーの位置を確認し、そこを基準としたREF欠歯までの角度を確認します。

REF欠歯がクランク回転方向から見てトリガーセンサー手前(クランク回転方向の逆側)なら上記角度はそのまま入力。
トリガーセンサーを過ぎている(クランク回転方向)ならマイナスを付けた角度を入力します。

そしてエンジンをかけ、タイミングライトを使ってベースタイミングを確認すれば、ほんの少しの修正でいける状態になっていると思います。(シーケンシャル点火の場合)

もしこれでエンジンがかからない場合はヘルプにあるように、例えば-100のセット値なら360加算して260に、85なら引いて-275と入力すればOKです。

なぜこんな事になるかというと、上記説明の「Sync信号直後のREF欠歯」が、トリガーセンサーを過ぎた位置にいるのか、これから過ぎようとしているのかが外から見ただけでは判断できないからなんですね。

で、先ほどのLINKヘルプ文に補足すると、
・TDC1に達する前SYNC信号直後のTDC1と認識した欠歯ギャップがクランクトリガーセンサーを通り過ぎる場合は、オフセットの数値を負の数(マイナス)に設定します。
・TDC1に達した後SYNC信号直後のTDC1と認識した欠歯ギャップがクランクトリガーセンサーを通り過ぎる場合は、オフセットの数値を正の数(プラス)に設定します。
となるのかな?

 

 

次にオシロを使ってREF・SYNC波形を見た場合はどうでしょう。

外から見るだけではわからない「Sync信号直後のREF欠歯」は、バッチリ把握できます。

しかし残念なことに、Syncセンサーの波形がTDC1からオフセットしたところに出るケースでは、ハードで言うところのTDC1がわかりませんから、「Sync信号直後のギャップ」と実際のTDC1の位置関係が把握できません。

こんな場合は上記のセンサー位置とトリガーホイールから求めた角度と、TDC1時のSyncセンサーとSync歯の位置関係を確認すればバッチリです。

 

今回のケースではSYNC歯がTDC1と位置的に合致しており、SYNC波形=TDC1と認識する事ができたので1発で角度がでました。

 

手あたり次第にトリガオフセットを入力するより、センサー位置からだいたいの値を読み取れる事が分りましたので、色々試せますね。

 

【2018.12.5. 加筆修正しました】

 

 

SYNC1歯のトリガ設定

LINKの電源を単独で生かし、トリガー信号を入力すればインジェクターや点火信号の出力を測定できる事が分りましたので、SYNC1歯でMX5プラグインを動かす設定を探ります。

トリガオフセットは「0」で固定。
トリガ1と2のエッジ設定を、RISE・FALL全てのパターン試して波形を確認しました。

 

参考に、m84アイドリングの波形です。

 

トリガエッジ各種設定での波形
REF波形にマーキングすると分りづらいので、1番の点火信号をTDCと表記しています。

・トリガ1(REF):RISE トリガ2:RISE(SYNC)

 

・トリガ1:FALL トリガ2:FALL

 

・トリガ1:RISE トリガ2:FALL

 

・トリガ1:FALL トリガ2:RISE

 

 

エッジ設定(アクティブエッジ)と波形を見比べると、SYNCアクティブエッジ直後のREFアクティブエッジを1番のTDCと認識する事がわかります。

 

という事で、m84のアイドリングと同じ出力波形であり、トリガ2 Syncポジションも考慮した設定は、

トリガ1:FALL トリガ2:RISE トリガオフセット「0」

となりました。

 

PC LINKの設定
デフォルトのMX5ファイル設定

 

SYNC1歯の設定

 

クランクのトリガーホイールに欠歯が無いマルチトゥースで、カム1回転で1つのSYNC波形を出すハード構成では、以上の考え方が当てはまると思います。