【Tooth Ratio】欠歯トリガーでの設定

HELPを読んで何となく理解していたつもりになっていたところ、エラー対応に迫られてなかなか解決できなかったので(笑)自分なりの解釈をここに書いておきます。

Tooth Ratio の設定が必要になるのは、多歯で欠歯があるクランクトリガ(36-1とか60-2など)を装着した場合で、今回はNA8クラセンのSync歯を1枚カットしたものと36-1の組み合わせ。

症状としてはSync Errorが発生してエンジンがかからず、初爆もなし。

Ref/Sync関係のパラメーターについては正しく入力されており、よくわからずデフォルト値のままなのはTooth Ratioのみ。

Tooth ratioは50%に設定すると幸せになるよ!とHELPに書かれていますが、その数値だと今回のケースでは適切ではないようです。

 

あれこれやって、初爆きました(^^)

 

結果してSync Errorの原因は、クランキング中の回転の低さとエンジン回転のムラも相まって、隣り合わせの次の歯をTooth Ratio以降に検出してしまい、欠歯と誤検出したためでした。(Ref歯の波形間隔がクランクの回転ムラにより等間隔で入力されない)

そうなるとあらかじめ設定したRef欠歯数(One Missing)と整合性がとれないため、Sync Errorが消えなかったんですね。

 

Tooth Ratio については、

「次歯の予想点からTooth Ratio分プラスした範囲が次(隣)歯の検出範囲」

「次歯検出範囲を超えたところで波形を検出したら、その間を欠歯と認識する」

と私は解釈しました。

 

Tooth Ratio=次歯検出範囲
(エンジン回転ムラを考慮して調整するパラメーター)
という事ですね。

回転ムラで歯の間隔が広がり、Tooth Ratioというエリアを外れたら「ギャップ」とみなしてしまうので次歯検出範囲を広げてやると上手く行きます。
(数値ををトリガーエラーが出なくなるまで大きくする)

 

【Lambda Control】 ラムダ クローズドループ制御

アイドリングでの燃調はメインマップを基にセカンドマップの他、流入空気温度補正、ISCVアクチュエーター開度補正で「14.7」に合わせ込んでいます。

しかしながら、どうやってもつじつまが合わない状況もあり、なかなか純正っぽく動かせていません。

そこで、ワイドバンドラムダセンサー入力を使い、クローズドループ制御で対応してみる事にしました。

※ちなみにこの制御は、アイドリング時のインジェクターパルス幅が「1.5 msec」以下では正常に機能しないとフォーラムに書かれていましたので、まずはそこから確認するのが良いと思われます。


【Lambda Control】 / 【Setup】

 

・Function
使用するセンサーを指定します。

・Rich Trim Limit
増量補正上限値。

・Lean Trim Limit
減量補正上限値。

・Long Term Filter
ラムダマップ全体に反映させる補正値。今回不使用です。

・Active Engine Temp
クローズドループ開始水温を設定。

・Diag Engine Temp
設定温度以下ではセンサー故障を除外。

・Sensor Selection
センサー数と使用センサーを指定。

・Recovery Delay
クローズドループがオフになり(オフの状況は後述)、復帰条件になってからオンになるまでの時間。

・Warm-up Delay
センサーウォームアップ中、ラムダコントロールをロックする時間。


【Lambda Control】 / 【Rate】


ココの設定値は、センサーの反応速度が大きく関係します。

ワタシの場合は触媒直前にセンサーがついていますので、エキマニからそこそこ離れています。
だからでしょうか、Fuel Overall Trim で増量(20%)した瞬間から安定するA/Fになるまでの時間を測ると、3秒近くかかっている事がわかりました。(アイドリング時)

Lambda Rate の上限値は「2.0sec」 なので微妙なところですが、なんとかこの数値でイケそうです。 


【Lambda Control】 / 【lambda Step】


更新周期における補正率。(%Trim)

デフォルトの80では増減の補正量が大きいからか、ラムダ=1を中心に濃い→薄い→濃い...とハンチングを起こします。

また数値を絞り過ぎると、ラムダマップの数値に補正される時間がかかるようになるので、5~20辺りで調整する必要がありました。

RateとStepをセットでチューニングしないと、上手くいかない印象です。


【参考】ラムダクローズドループOFF条件
・ラムダテーブルの値が「0」。
・ラムダセンサーウォームアップ中。
・インジェクタのパルス幅が1.5msec以下。
・加速増量補正中。
・レブリミッター作動中。
・トラクションコントロール作動中。
・ギアチェンジイグニッションカット作動中。
・オーバーランフューエルカット作動中。