NA6の燃料ポンプ制御

LINK G4X MX5 NAプラグインの説明書を読むと、NA6に取り付けると同時にエアフロを外す場合は、燃料ポンプを制御するリレーのハーネスをAUXチャンネルに接続する事をお勧めしますと書かれています。

写真も載っていますが少しわかりにくい感じでしたので、その結線ついて具体的にどうするのかを紹介します。

 

燃料ポンプを制御するリレーはサーキットオープニングRyで、ハンドルコラム下にマウントされています。

写真はNA8 Sr2

 

具体的にはエアフロに行っているサーキットオープニングRyカプラーの「薄緑線」を車体側コネクター「2T」端子(空き端子)に接続します。
プラグインの「2T」にはAUX5が割り当てられていますから、燃料ポンプ制御の設定をPC LINKで行います。

 

「薄緑線」をカット→延長するなどの作業をする時にそのままだとやりにくいので、私は一旦カプラーから端子を抜いています。

抜く端子

 

カプラーがささる方向から見て赤丸の爪を細いマイナスドライバー等で軽く押し上げてやると、反対方向に端子が抜けてきます。

 

使われている平端子はネットで普通に売られていますので、それを使って1本専用ハーネスを作るのもスマートで良いかも知れませんね。

 

ご参考まで。

 

 

 

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インジェクター、AUX出力の事前確認

プラグイン、またはワイヤーインといったフルコンを車両に取り付けて、いきなりクランキングしても一発でエンジンがかかる事は稀ではないでしょうか。

確実にエンジン始動できる状況を作っていく流れみたいなものを、我流ですがまとめてみました。

 

【インジェクター動作確認】

イグニッションONにしてPC LINKを立上げ、通信を確立させます。

 

ECUセッティングフォルダ
≫ 燃料 >燃料設定>インジェクターテスト

OFFと表示されているインジェクターテストを選択すると、テストしたい気筒を単独で動かす事ができますのでInjector 1から順に動作を確認します。

 

Injector No.と配線されたインジェクターが一致していれば同じNO.のインジェクターが動きますが、間違っていると違うInjectorが動きますので、そのあたりがチェックできます。

順番に間違いがない事と、各インジェクターの駆動音とその大きさが揃っていることも大事です。
差異があった場合は正しい結線でない事が考えられますので、再度チェックしてみてください。

あと、単独で長い時間動作させるのはインジェクター本体に負担をかけます。
できればPC操作と動作確認する人を分担し速やかに作業した方が良いでしょう。

 

 

【点火確認】

ECUセッティングフォルダ
≫ 点火 >点火テスト

方法は色々ありますが、プラグを外してプラグコードに挿し、プラグのねじ部をボディーアース(ヘッドカバー等にのせるなど)すれば、プラグ電極の放電が目視できます。

感電しないよう注意してください!(むちゃ痛いです…経験談)

他にプラグコードの頭に触れて微かな振動を感じて確認する方法もあります。

 

 

【AUX出力確認】

ラジエターファンやISCVの動作を確認します。

ECUセッティングフォルダ
≫AUX出力>出力Pin確認
ここでAUXを割当てた負荷をまとめて確認する事ができます。

 

>出力Pin確認>AUX1-ISCソレノイド

選択すると横にAux 1 – ISCソレノイドの別画面が開きますので、Functionあたりをクリックすると、そのAUXに割当てられた負荷の設定画面が出てきます。

 

>アイドル制御設定>AUX1テスト
ISCテスト駆動のONーOFF画面が出てきますので、ONでテスト開始です。

電動ファン、A/Cクラッチ、燃料ポンプ等同じ手順で確認します。

このあたりでフルコン制御ってこういう事か...と実感してワクワクしてきたらフルコン沼にハマったフラグです(笑)

 

以上でハードの動作確認は完了。

問題なければ制御の要であるTPS(スロットルポジションセンサー)とMAP(マニホールド・エア・プレッシャー)センサーの較正を行います。

 

 

【TPS較正】

≫ECU制御>TPS(スロットル開度センサー)設定

 

このメッセージが出ている状態でスロットルを全開にして「OK」押下。

 

次にこのメッセージが出るので、スロットル全閉にして「OK」押下。

以上でTPS較正完了です。

 

 

【MAPセンサー較正】

続いてMAPセンサーに取り掛かります。

≫ECU制御>mapセンサー較正

 

メッセージが出るので「はい」

 

問題が無ければ較正完了のメッセージが出ます。

 

問題があれば以下のメッセージが出ます。

 

エンジンがかかっていないときは、MAP値=BAP(大気圧)値なのでLINK内蔵のBAPセンサーと比較してその差を較正していますが、差がありすぎるとエラーとして較正を正常に終了させません。

アナログ電圧入力とピンの割当、MAPセンサーのCalテーブルが合っていない等が原因として挙げられますので、とりあえずそのあたりを確認してみて下さい。

 

以上がエンジン始動するまでに確認する事項となります。

 

ここまでやった時点でステータスにフォルトが出ている場合がありますが、リアルタイムではなく、以前に出た表示が残っている場合が多いので、リセットしてください。

≫ECU制御>ECUフォルトコード消去

 

メッセージが出ますので「はい」を押下します。

 

センサー結線等問題なければステータスはグリーンの表示に反転しますが、赤い表示が出ていれば、どこがおかしいかメッセージが出ていますのでそこを確認してみてください。

 

 

【トリガー較正】

車種別のトリガー設定にしていれば、トリガーオフセット「0」でも大抵エンジンはかかりますので数度のずれを確認して合していきます。

 

エンジンを始動し、暖気を済ませてからタイミングライトをプラグコードを1番気筒のプラグコードにセットします。

ECUセッティングフォルダ
≫トリガ>較正>ベース点火タイミング設定

 

この画面を出すと 1)ECUロック点火時期 に入力されている点火時期(10.0°BTDC)に固定されています。(純正と同じ)

 

タイミングライトでクランクプーリーのマーキングを確認して、10°BTDCからずれていればその分の角度を  2)オフセットを設定します の入力欄に数値を入れてください。

数値を入れEnterを 押下すると数字の背景が水色に反転し変更が反映されます。10°BTDCのマーキングが一致するまで繰り返してください。
オフセット値は0を基点にプラス・マイナスどちらもあり得ます。

 

純正ECUでの点火時期調整は、クラセンの固定位置を動かしてやりますが、LINK(フルコン)だとトリガーオフセット値を変更することで同じように調整できます。

 

これでチューニングの準備が整いました。

LINKを大いに楽しんでください!

 

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