CRIP設定値の考え方

NAクラセンに2枚あるSYNC歯の内、波形の短い方(下記赤ハッチング)をカットすると、クランキングの時間が短くなるそうな。

clip21

 

もしその加工をした場合、Crank Index Position の値はそのまま?いや、変更しないといけない?など、設定値の意味をもう少し理解するためmotecのリファレンスを読み直してみたところ、ポイントがわかってきたのでまとめてみました。

 

 

話はSYNCを1歯にしたところから始めます。
まずはSYNC Sensor Edge Polarity で認識する波形をどちらかにするかパラメーターを指定します。
下記図では SYNC Sensor Edge Polarity = Fall。
CRIP_1

 

 

motecは指定通りにSYNC波形を認識し、直近(直後)のRef波形にインデックス(目印、フラグ)をつけます。
下図でのインデックスの認識はREF Sensor Edge Polarity = Rise。
CRIP_2

 

 

そこからCRIP値先が1番気筒のTDCになります。
CRIP_3

 

 

同じ考え方でSYNC Sensor Edge Polarity = Rise にすると、直後の Ref(Rise) はBTDC 70くらい。
そこでCRIPを70に設定すればTDC設定ができます。
CRIP_4

 

SYNCとREF波形が近く感じますが、Sync Relative Position=50%でした。

CRIPと認識したREF波形と、手前の波形のだいたい50%くらいにSYNC波形があるのでそうなるのかな?

 

この辺りの考え方がわかると、たとえばNAでNB1のクランク、カムセンサーを使ってエンジンを動かしたり、Ref歯を増やし、より細かいセンシングがなされる様を想像して楽しめますね。(笑)