負荷検出してアイドルアップ

ISCVの制御がうまくいったことで、日常の走行ではほぼ不満なく動かせる様になりました。

しかし、未だオルタ負荷増によるアイドルの回転落ちは、燃調と点火時期で対応しきれていない感じ。

ヘッドライトとラジエターファンがONになった時、場合によってはタコメーターが「0」までパタッと下がります(笑)

純正ではいずれもISCVが開いてコントロールしているようですから、motecでもそのあたりを何とか工夫できないかとちょっと考えてみました。


そもそも負荷変動に対し、ISCVを使ってアイドルアップさせることはmotecでも可能で、エアコンONとパワステポンプ作動時に、アクチュエーターを「指定Duty分」開く事が出来ます。

Air Con Increase と Power Steering Increase ですね。

 

そこで、別チャンネルにアイドルアップさせたい電気負荷の動作信号を接続し、パワステとして設定できればオルタ負荷に対応できるのでは?と、思ったわけです。

負荷検出は電圧の Hi → Low、 Low → Hi どちらのレベルもON側に設定できますから、動作で電圧変化があればスイッチとして使う事が出来るんではないかと。


ヘッドライトの方は都合よくスモールランプONで12VをECUに入力する回路がありましたので、これを別チャンネルに結線し下記設定にすると、ヘッドライトをつけるとISCVのDuty値が大きくなりました。

 


ではラジエターファンは設定できるのか?というところですが、単純に電圧変化を拾える回路は無く、ここは少し考えないといけません。

ここはファンリレーのコイル下流で線を分岐し、ラジファンの動作・非動作時の電圧変化をそこでひろう事が出来れば、スイッチインプットとして使えるかも?
イメージ ↓

エンジンルームのダイアグコネクターに、ラジファンリレーのコイル下流から分岐された線が来ていますので、そこで電圧確認してみます。

ファンOFF・・・約14V

ファンON・・・33mV≒0V


その端子からmotecまで長い線を引っ張り、スイッチインプット6に結線。
ラジファンのON-OFFで電圧変化し、設定値に対してちゃんとスイッチングしているかを確認すると、OK、いけそうですね。

 

あと、気になっていたパワステ設定を複数チャンネルに割り当てた場合どうなるかですが...


各チャンネルを有効・無効にしてON-OFFし、 Status を見ると、すべてのチャンネルで Switch Input がON ・ OFFと反転するものの、
Switch Input ON  Power Steer Overload ON と関連付いて反転するのは1チャンネルのみ。
残念ながら重複設定はできませんね。


という訳で、1番負荷が重たいであろうラジエターファン動作で、ISCVのアクチュエーターを開かせるようにしたいと思います。

 

CRIP設定値の考え方

NAクラセンに2枚あるSYNC歯の内、波形の短い方(下記赤ハッチング)をカットすると、motecはTDCを認識しやすくなるそうです。 
clip21

 

それに伴い、Crank Index Position の値はそのまま?いや、変更した方がもっと良い?など、設定値の意味をもう少し理解するためmotecのリファレンスを読み直してみたところ、ポイントがわかってきたのでまとめてみました。 

 

話はSYNCを1歯にしたところから始めます。 
まずはSYNC Sensor Edge Polarity で認識する波形をどちらかにするかパラメーターを指定します。 
下記図では SYNC Sensor Edge Polarity = Fall。
CRIP_1

 

motecは指定通りにSYNC波形を認識し、直近(直後)のRef波形にインデックス(目印、フラグ)をつけ...
CRIP_2

 

そこからCRIP値先が1番気筒のTDCになります。
CRIP_3

 

同じ考え方でSYNC Sensor Edge Polarity = Rise にすると、直後の Ref(Rise) はBTDC 70くらい。 
そこでCRIPを70に設定すれば、元々の値(615)より小さい値で#1のTDC設定ができます。
CRIP_4

 

CRIP値が小さいとクランキングをした際、motecがTDCを認識する時間が早くなり、初爆も早くなりそう。

この辺りの考え方がわかると、たとえばNAでNB1のクランク、カムセンサーを使ってエンジンを動かしたり、Ref歯を増やし、より細かいセンシングがなされる様を想像して楽しめますね。(笑)


Full-Com Monitor【フルモニ】導入

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実走行でフルコンのセッティングをする場合、ある瞬間を切り取って回転数や空燃比、負荷、スロットルポジションなど、 エンジンコンディションを確認したい時があります。

ある程度見やすいように編集したECUマネージャーを立ち上げていますが、助手席に視線を移しても、 なかなか上手く項目を追うことが出来ず、瞬時のデーターなんか見れたもんじゃなく、何より走行中の脇見はアブナイ。

そんな中、ロードスター乗りのtomoyaさんが、フルコンの任意データを3.5インチの液晶画面にリアルタイム表示させる「フルコンモニター」 をメジャーリリースするとの情報をキャッチ。

m100系と通信方法が少し違うらしいm84も程なく対応機種に入り、 tomoyaさんから声をかけていただいた事もあって、 めでたく【フルモニ】オーナーになる事が出来ました。

GENのフルモニ仕様
motec m84用
基板Rev-C
ファームウェアver1.03

起動画面萌え。
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結線
motecからの信号入力と電源だけつなげばOK。

・インターフェース部
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・4Pコネクター接続先 (CAN2.0B通信)
1.CAN_LO(motec B24Pin) : 緑線(フルモニ付属ケーブル)
2.CAN_HI(motec B23Pin) : 白線(フルモニ付属ケーブル)
3.GND(motec B14Pin) : 黒線(フルモニ付属ケーブル)

CANケーブルは、出来るだけUTC近くから分岐する方がいいとアドバイスいただいたので、 キャノンプラグのハンダ部で分岐しています。
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取り回しを考え、コネクター追加してケーブルを分割しています。
分岐接続なので、フルモニはPC(ECUマネージャー)と同時使用が可能です。

 

・2Pコネクター接続先(電源)
1.DC12V (ECU4B) : 黄線(フルモニ付属ケーブル)
2.GND   (ECU4D) : 黒線(フルモニ付属ケーブル)
ワタシは、ERT用にECUハーネスから12Vとアースを分岐し、エーモンカプラーをつけて遊ばせていたので、それを使いました。 

12V電源が確保できれば良いので、シガーソケット、オーディオACC、どれを結線してもOKです。

ちなみにフルモニの動作電圧は DC+4.75V~+32V なので、9V乾電池をつないでも動きます。
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あっけなく結線は終了。フルモニの導入は非常に簡単ですよ。

 

ファームウェアの書換え
書換え手順はtomoyaさんのページをご覧いただくとして、 ソコに書かれているブートモードジャンパーの短絡方法を考えた結果、ワタシは短絡プラグとソケットを使う事にしました。

FCM_JP ピッチ2.54mm。
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・通常状態
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・ブート起動状態
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書換えソフト「Renesas FDT」をダウンロードし、手順通り進めて行くとブート状態のフルモニを認識しません(汗)

そういえば、よしだ@NA8C-RSLtdさんのサイトにコレに関する記事があったな...と。 

要はUSBケーブルをつないだ時、自動で当てられるドライバーでは認識はせず、 特定のものを当てる必要があるという事でした。
この記事が無ければどうにもならない可能性がありましたので、とても助かりました。ありがとうございます。

ワタシは、デバイスマネージャーからドライバーの更新を行い、 その際にプログラムフォルダのrenesasフォルダにあるドライバーを指定して対処しました。
 
これからファームのバージョンアップをされる方は、ブート状態のフルモニをつないでドライバーのインストールが必要になった場合、 下記のフォルダを指定すれば認識成功すると思います。

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PCによっては、自動インストールされたドライバーで認識されるケースもあるみたいなので、USBポートを挿しかえるなど、 色々試してみてください。

ちなみにダウンロードしたFDTバージョンは4.09でした。
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という事で、ファームV1.04に書換え完了。
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特性不明のMAPセンサー出力を測る

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用意したもの
・出力特性がわかっているバキュームセンサー
・motec本体
・motec用ハーネス(センサー用5V電源や出力を見るため)
・PC(Ecu Manager)
・12V電源
・電圧計(デジタル表示のものが使いやすいかと)
・シリンジ
・シリンジをセンサーにつなぐホース
・3又

出力がわかっているセンサーと、測定対象のセンサー(バキュームセンサーA)の電源、出力、アースを結線し、 圧力配管を並列につないでシリンジに差し込みます。

測定対象のセンサー出力とアースには、電圧計を接続。
MAP_TEST1


今回頼りのセンサーは DENSO 079800-4990(NA用 0~130kPa)。
ちなみに測定したのは DENSO 079800-5670(フォレスターターボ用)
DSCN5559-002  

 

12V電源をmotecに接続。ECU Managerを起動しPCとの通信を確立させれば、シリンジで作り出す圧力が確認できます。 

そして、任意圧力の電圧計値を、被測定センサーにつないだ電圧計でプロットし特性を取るというわけ。
画面のRaw Input Values の値は、出力がわかっているセンサーの出力値です。
MAP_Q


あとはお好きなように測定してください(笑)
私は、まず100kpaに圧力を固定し、電圧計値を記録したあと、90→80と負圧方向にデーターを取れるだけとってから逆方向(正圧) を記録していきました。
後はデーターを見れば10kPaで何ボルト変化するか傾向もわかりますので、 測りきれなかった領域も設定値を求める事が出来ると思います。
DENSO 079800-4990 は130kPa以上は振れなかったので、それ以上圧をかけるのはやめておきました。


Calibration Table Input(V) に測定値を入力し、Tools からTebleをセーブして完了です。
sensor_setup_map

 

m84でエアコン制御

m84には補助出力(Aux output)が8チャンネルあり、ECU Managerでの割り当てと結線をすればリレー等を自由に動かす事ができます。
最低限必要なフューエルポンプとクーリングファンはすでに割り当てていますが、残りをエアコン制御に割り当ててみました。
スイッチを入れて、エアコンが入るだけの事なので、その喜びを共感しにくいネタですが、ごく1部の方々にはウケるかな...?

エアコン制御に必要なチャンネル割り当ては以下の通り。
・【B5】AT3 : A/C Request  エアコンスイッチ
・【A32】AUX6 : A/C Clutch エアコンリレー
・【A31】AUX5 : A/C Fan     コンデンサファンリレー

Auxiliary Output は基本的にアースコントロールとして使います。
これは「Output」と表現されていますが、設定した条件が成立してスイッチ「ON」となった時、電圧等の「出力」 をするのではなく、車体側で電源供給されたリレー回路等の末端をmotecのスイッチングでアースに落とし回路形成する、 という使い方をします。
(設定によりDC+電圧も出力可能のようですが、エアコン制御に関してはその様に使う事はありません。)

NA8Cの電気回路図を確認すると、純正ECUでアースコントロールする回路になっていましたので、 改めて配線する必要は無いと思います。

 

A/C Request
ここはmotecに対し、 エアコンスイッチ(ブロアファン)の状態を認識させる部分になります。
純正ECUで割り当られるピンの電圧を確認すると、
・エアコンスイッチ「OFF」で12V(Batt電圧)
・エアコンスイッチ「ON」+ブロアファン「OFF」で12V(Batt電圧)
・エアコンスイッチ「ON」+ブロアファン「1以上」(エアコン動作条件成立)で1V以下
でしたので、A/C Requestの設定値もそれに合わせます。

ここの設定が出来れば、A/C Requestの「ON」フラグが立つと、Auxiliary Outputに設定された「A/C~」 の制御をmotecが連動してくれるという訳。
最初は車体にmotecをつながず、仮電源で条件のみを作りA/C Requestの動作を確認します。
エアコン「OFF」時の入力は12Vですので、【B5】にその電圧を入れてA/C Request「OFF」、アースに落として (0V)「ON」を View Screen – Statusで確認。

A/C Request「OFF」
img_20111016T002612028

A/C Request「ON」
img_20111016T002613185

 

その時、Screen – Sensors の電圧表示は12Vを示しています。
で、実際に車体につないでみると、motecへの入力値はエアコン「OFF」時で3.4V辺りを示し、「ON」では1Vでした。
単独で電源供給したmotecでAuxiliary Outputの電圧を見ると、5V辺りの電圧を示します。
多分プルアップ電圧と思われるのですが、それも関係して車体につなぐとBatt電圧が3.4Vになるんでしょうかね?
理屈がイマイチわかりません。電圧計とmotecのアース位置の関係かなぁ...?

まあ、ともかく実際の設定値3.5V- 1Vで問題なく動作します。

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A/C Fan
コンデンサファンの回路にA/C Fanを割り当てると、水温設定と共にA/C「ON」でファンを動作させる事ができます。
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A/C Clutch
「ON」「OFF」 の設定値をスロットルポジションと回転数、それぞれ入力します。
んが、英語の説明文をナナメ読みしたばっかりに、ハマリました(笑)

ポイントは設定値以下で「ON」、 設定値以上で「OFF」となる数値入力が必要で、 しかもスロポジと回転数の「ON」条件が両方成立しないと動作しないという事です。
最初、回転数の「ON側」に関していうと、アイドル状態以上で「ON」だろうと思い込み、設定値を「700」と入れていましたが、 実際は設定値以下は「ON」なので、回転を上げて行ってこの回転数でエアコンクラッチを「切り」たい数値を入れるのが正解でした。
なので「5000」と入力。

対する「OFF側」は「ON側」より大きな数値を入れたらOKです。
スロポジも同じく、例えば開度70%でクラッチを切りたいなら「70」を入力し、「OFF側」はそれ以上の数値を入れます。
後は実際にエアコンを入れて走行し、回転数とスロットル開度の兼ね合いを調整し、いい感じになるよう数値を変更すれば良いと思います。
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Test Outputs
motecは自身で擬似信号を出力し、制御する負荷を模擬的に動かす "Test Outputs" という機能があります。

motecにPCをつなぎ、ACC「ON」でTest Outputパラメーターを表示。
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結線に問題なければ、AUX6 – A/C Clutch を選択し Test Status を押すとクラッチが入り、AUX5 – A/C Fan も同じようにすると、コンデンサファンが回ります。
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F3キーを押し、View Screen を出して、エアコンスイッチとブロアスイッチを入れると、「ON」に反転。
これでエアコン関連の結線に問題ない事が確認できました。

この状態に持っていった後、実動作でリレー等の動きに不具合がある場合、設定に問題がある可能性が高いので、 トラブルシューティングに役立ちます。

また、インジェクターやプラグ、ラジエターファン、フューエルポンプなど、 接続している負荷の動作を事前に確認することが出来ますので、結線チェックを効率よく進める事も可能です。