Full-Com Monitor【フルモニ】導入

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実走行でフルコンのセッティングをする場合、ある瞬間を切り取って回転数や空燃比、負荷、スロットルポジションなど、 エンジンコンディションを確認したい時があります。

ある程度見やすいように編集したECUマネージャーを立ち上げていますが、助手席に視線を移しても、 なかなか上手く項目を追うことが出来ず、瞬時のデーターなんか見れたもんじゃなく、何より走行中の脇見はアブナイ。

そんな中、ロードスター乗りのtomoyaさんが、フルコンの任意データを3.5インチの液晶画面にリアルタイム表示させる「フルコンモニター」 をメジャーリリースするとの情報をキャッチ。

m100系と通信方法が少し違うらしいm84も程なく対応機種に入り、 tomoyaさんから声をかけていただいた事もあって、 めでたく【フルモニ】オーナーになる事が出来ました。

GENのフルモニ仕様
motec m84用
基板Rev-C
ファームウェアver1.03

起動画面萌え。
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結線
motecからの信号入力と電源だけつなげばOK。

・インターフェース部
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・4Pコネクター接続先 (CAN2.0B通信)
1.CAN_LO(motec B24Pin) : 緑線(フルモニ付属ケーブル)
2.CAN_HI(motec B23Pin) : 白線(フルモニ付属ケーブル)
3.GND(motec B14Pin) : 黒線(フルモニ付属ケーブル)

CANケーブルは、出来るだけUTC近くから分岐する方がいいとアドバイスいただいたので、 キャノンプラグのハンダ部で分岐しています。
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取り回しを考え、コネクター追加してケーブルを分割しています。
分岐接続なので、フルモニはPC(ECUマネージャー)と同時使用が可能です。

 

・2Pコネクター接続先(電源)
1.DC12V (ECU4B) : 黄線(フルモニ付属ケーブル)
2.GND   (ECU4D) : 黒線(フルモニ付属ケーブル)
ワタシは、ERT用にECUハーネスから12Vとアースを分岐し、エーモンカプラーをつけて遊ばせていたので、それを使いました。 

12V電源が確保できれば良いので、シガーソケット、オーディオACC、どれを結線してもOKです。

ちなみにフルモニの動作電圧は DC+4.75V~+32V なので、9V乾電池をつないでも動きます。
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あっけなく結線は終了。フルモニの導入は非常に簡単ですよ。

 

ファームウェアの書換え
書換え手順はtomoyaさんのページをご覧いただくとして、 ソコに書かれているブートモードジャンパーの短絡方法を考えた結果、ワタシは短絡プラグとソケットを使う事にしました。

FCM_JP ピッチ2.54mm。
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・通常状態
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・ブート起動状態
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書換えソフト「Renesas FDT」をダウンロードし、手順通り進めて行くとブート状態のフルモニを認識しません(汗)

そういえば、よしだ@NA8C-RSLtdさんのサイトにコレに関する記事があったな...と。 

要はUSBケーブルをつないだ時、自動で当てられるドライバーでは認識はせず、 特定のものを当てる必要があるという事でした。
この記事が無ければどうにもならない可能性がありましたので、とても助かりました。ありがとうございます。

ワタシは、デバイスマネージャーからドライバーの更新を行い、 その際にプログラムフォルダのrenesasフォルダにあるドライバーを指定して対処しました。
 
これからファームのバージョンアップをされる方は、ブート状態のフルモニをつないでドライバーのインストールが必要になった場合、 下記のフォルダを指定すれば認識成功すると思います。

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PCによっては、自動インストールされたドライバーで認識されるケースもあるみたいなので、USBポートを挿しかえるなど、 色々試してみてください。

ちなみにダウンロードしたFDTバージョンは4.09でした。
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という事で、ファームV1.04に書換え完了。
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特性不明のMAPセンサー出力を測る

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用意したもの
・出力特性がわかっているバキュームセンサー
・motec本体
・motec用ハーネス(センサー用5V電源や出力を見るため)
・PC(Ecu Manager)
・12V電源
・電圧計(デジタル表示のものが使いやすいかと)
・シリンジ
・シリンジをセンサーにつなぐホース
・3又

出力がわかっているセンサーと、測定対象のセンサー(バキュームセンサーA)の電源、出力、アースを結線し、 圧力配管を並列につないでシリンジに差し込みます。

測定対象のセンサー出力とアースには、電圧計を接続。
MAP_TEST1

今回頼りのセンサーは DENSO 079800-4990(NA用 0~130kPa)。(SUZUKI 18590-81A00)
ちなみに測定したのは DENSO 079800-5670(フォレスターターボ用)
DSCN5559-002

 

12V電源をmotecに接続。ECU Managerを起動しPCとの通信を確立させれば、シリンジで作り出す圧力が確認できます。

そして、任意圧力の電圧計値を、被測定センサーにつないだ電圧計でプロットし特性を取るというわけ。
画面のRaw Input Values の値は、出力がわかっているセンサーの出力値です。
MAP_Q

あとはお好きなように測定してください(笑)
私は、まず100kpaに圧力を固定し、電圧計値を記録したあと、90→80と負圧方向にデーターを取れるだけとってから逆方向(正圧) を記録していきました。
後はデーターを見れば10kPaで何ボルト変化するか傾向もわかりますので、 測りきれなかった領域も設定値を求める事が出来ると思います。
DENSO 079800-4990 は130kPa以上は振れなかったので、それ以上圧をかけるのはやめておきました。

Calibration Table Input(V) に測定値を入力し、Tools からTebleをセーブして完了です。
sensor_setup_map

 

m84でエアコン制御

m84には補助出力(Aux output)が8チャンネルあり、ECU Managerでの割り当てと結線をすればリレー等を自由に動かす事ができます。
最低限必要なフューエルポンプとクーリングファンはすでに割り当てていますが、残りをエアコン制御に割り当ててみました。

 

スイッチを入れて、エアコンが入るだけの事なので、その喜びを共感しにくいネタですが、意外と普通に動かすのにコツがいるんですよ。

 

エアコン制御に必要なチャンネル割り当ては以下の通り。
・【B5】AT3 : A/C Request  エアコンスイッチ
・【A32】AUX6 : A/C Clutch エアコンリレー
・【A31】AUX5 : A/C Fan     コンデンサファンリレー

 

Auxiliary Output は基本的にアースコントロールとして使います。
これは「Output」と表現されていますが、設定した条件が成立してスイッチ「ON」となった時、電圧等の「出力」 をするのではなく、車体側で電源供給されたリレーコイルの末端(下流)をmotecのスイッチングでアースに落とし回路形成する、 という使い方をします。
(設定によりDC+電圧も出力可能のようですが、エアコン制御に関してはその様に使う事はありません。)

NA8Cの電気回路図を確認すると、純正ECUでアースコントロールする回路になっていましたので、 改めて配線する必要は無いと思います。

 

A/C Request
ここはmotecに対し、 エアコンスイッチの状態を認識させる部分になります。
純正ECUで割り当られるピンの電圧を確認すると、
・エアコンスイッチ「OFF」で12V(Batt電圧)
・エアコンスイッチ「ON」+ブロアファン「OFF」で12V(Batt電圧)
・エアコンスイッチ「ON」+ブロアファン「1以上」(エアコン動作条件成立)で1V以下
でしたので、A/C Requestの設定値もそれに合わせます。

ここの設定が出来れば、A/C Requestの「ON」フラグが立つと、Auxiliary Outputに設定された「A/C~」 の制御をmotecが連動してくれるという訳。
最初は車体にmotecをつながず、仮電源で条件のみを作りA/C Requestの動作を確認します。
エアコン「OFF」時の入力は12Vですので、【B5】にその電圧を入れてA/C Request「OFF」、アースに落として (0V)「ON」を View Screen – Statusで確認。

 

A/C Request「OFF」
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A/C Request「ON」
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実際に車体につないでみると、motecへの入力値はエアコン「OFF」時で3.4V辺りを示し、「ON」では1Vでした。

つないだ線を外し、負荷の無い状態でAuxiliary Outputの電圧を Raw Input Values で見ると、5V辺りの電圧を示します。

1kΩの抵抗で5Vにプルアップされていて、そこを測っているのでそういう事になるんだと思います。
たぶん(笑)

 

 

エアコンON-OFFを認識する電圧のしきい値は、最初1Vまでドロップしたのでその辺りの数値を入れていましたが、ファンの風量を上げるとエアコンリクエストが切れてしまいます。

よくよく確かめると、最小と最大風量位置では電圧が違っていました(^_^;)
なので下の数値に修正。

 

A/C Fan
コンデンサファンの回路にA/C Fanを割り当てると、水温設定と共にA/C「ON」でファンを動作させる事ができます。
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A/C Clutch
「ON」「OFF」 の設定値をスロットルポジションと回転数、それぞれ入力します。
んが、英語の説明文をナナメ読みしたばっかりに、ハマリました(笑)

ポイントは設定値以下で「ON」、 設定値以上で「OFF」となる数値入力が必要で、 しかもスロポジと回転数の「ON」条件が両方成立しないと動作しないという事です。
最初、回転数の「ON側」に関していうと、アイドル状態以上で「ON」だろうと思い込み、設定値を「700」と入れていましたが、 実際は設定値以下は「ON」なので、回転を上げて行ってこの回転数でエアコンクラッチを「切り」たい数値を入れるのが正解でした。
なので「5000」と入力。

対する「OFF側」は「ON側」より大きな数値を入れたらOKです。
スロポジも同じく、例えば開度70%でクラッチを切りたいなら「70」を入力し、「OFF側」はそれ以上の数値を入れます。
後は実際にエアコンを入れて走行し、回転数とスロットル開度の兼ね合いを調整し、いい感じになるよう数値を変更すれば良いと思います。
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Test Outputs
motecは自身で擬似信号を出力し、制御する負荷を模擬的に動かす “Test Outputs” という機能があります。

motecにPCをつなぎ、ACC「ON」でTest Outputパラメーターを表示。
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結線に問題なければ、AUX6 – A/C Clutch を選択し Test Status を押すとクラッチが入り、AUX5 – A/C Fan も同じようにすると、コンデンサファンが回ります。
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F3キーを押し、View Screen を出して、エアコンスイッチとブロアスイッチを入れると、「ON」に反転。
これでエアコン関連の結線に問題ない事が確認できました。

この状態に持っていった後、実動作でリレー等の動きに不具合がある場合、設定に問題がある可能性が高いので、 トラブルシューティングに役立ちます。

また、インジェクターやプラグ、ラジエターファン、フューエルポンプなど、 接続している負荷の動作を事前に確認することが出来ますので、結線チェックを効率よく進める事も可能です。

 

Tech Edgeをmotecにつける

m84は直にラムダセンサーを制御できるので、別置きの空燃比計をつなぐ必要はありません。

しかし、別置きの空燃比計を使うのも結構勝手がいいので、それをmotecにつなげる設定を紹介します。


■ motec側の設定
Lambda 1(La1) → input setup → Lambda1 Calibration = #39 Lambda:MoTeC PLM or AFM1
lambda_techedge

 

motecのラインナップにPLMというラムダメーターがあり、リファレンスにアナログ出力の設定値が記載されていましたので、 テクエジのWBの設定値をこれと同じにしてやればOK。

 

■ テクエジ側の設定
WBlinを以下のように設定しWRITE。
0V=0.5(Lambda) 
5V=1.75(Lambda)
techedge_PLM

motecには B25 LA1-S にWB+ 、 B15 0V-AUX にWB- を結線します。
エンジンをかけ、ECU Manager のLA1と、テクエジの数値を見比べて合致しているのを確認してください。


■上記設定でのワイドバンド出力電圧と空燃比の関係
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タコメーター結線

パラメーターを下記のようにして【4L】端子に結線しても、タコメーターは残念ながら動きませんでした。

tacho_man  

 

これは「プルアップ抵抗」をハーネスに結線する事で動くようになります。
簡単に説明すると、タコメーター~motec間に別途12V電源とプルアップ抵抗を接続し、 電位をはっきりさせる事で駆動回路を形成させるというもの。

具体的にはタコから来るハーネス(BPS5【4L】)とmotecのタコ信号に設定したピン(私の場合は【A23】 AUX3 TACHO)間に抵抗を結線した12Vの線を接続。
tacho1k

 

結線後、いきなりmotecで駆動させず、事前に回路のチェックをします。

motecに入力される直前でハーネスを切離して(A23のみ浮かす)イグニッション「ON」。

切離したハーネスをアースさせたり浮かしたりすると、タコがピクッと動くはずです。

アース→切離しの間隔がそのまま駆動の周波数となるので、間延びした感じでやるとタコは動きません。
できるだけ短い間隔、チョンチョン、いやチョチョチョな感じで(笑)

チェックができたらハーネスを戻し、motecにて駆動の確認をしてください。

また、特にパラメーターに数値を入れる必要はありませんでした。